衝撃の名乗り
先日、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』に続く新しい戦隊が発表されました。その名も『魔進戦隊キラメイジャー』。
新体操っぽいというか、レッドに至っては「しな」を作っているようにも見えます。マチスモというより、むしろ中性的。
昨年に放送されていた『HUGっと!プリキュア』では、男の子がプリキュアに変身して話題になりましたが、次作の『スター☆トゥインクル プリキュア』では、さらなるボーダーを越えようという意図が伺えます。現在放映中の『仮面ライダーゼロワン』でも、史上初めて初期から女性ライダー(仮面ライダーバルキリー)が登場(電波人間タックルを除く)。女性ヒーローとして番組を彩っています(映画は特にカッコ良かった)。
ニチアサの東映作品、いわゆる「子ども番組」が、固定的なジェンダーロール(性的役割)から脱却しつつある中、おそらくは新戦隊の名乗りが、男の子だけではなく女の子が鑑賞するのを意識したものになったとしても、もはや不思議ではありません。
東映特撮が優れているのは、個人的には「マーケティング力」だと思っています。ニーズを誘導するだけではなく、ちゃんとリサーチをしている。
昨年の紅白歌合戦で司会を務め土屋太鳳さんが『仮面ライダー龍騎』の大ファンで、当時ライダーを演じていた純烈のメンバーとの対面を喜んでいた、というニュースがありました。東映はそういうニーズがより見込めると踏めば、今後は女の子ためにライダーや戦隊を製作するでしょう。
Vシネではすでにありますが、やがて地上波でも、女性が主役ライダーになって男女双方が憧れる時が来るかもしれません。その時は土屋太鳳さんも候補に上げて欲しいですね。彼女、日体大出身で運動神経抜群ですから。
特撮を観て世情の一端を伺い知る、というお話でした。
追記
志歩美悦子以来の女性アクションスターの候補として、土屋太鳳さんも捨てがたいですが、個人的には清野菜名さんこそ相応しい、常々そう思っていました。特に映画での彼女のアクションは素晴らしい。演技力もあります。
その意味ではドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う』は、共演の横浜流星さんも極真空手の有段者ですし期待していましたが、演出がアクションの見せ方にこだわっていないように見えました。ドラマパートの延長で、ただ写してるだけ。
その点、カメラワークやカットで、熱量や痛さをも伝える東映特撮のアクションは、流石の成熟度だと、逆に思い知る結果に。餅は餅屋に限りますね。(副住職 記)
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