5/8 花まつり・愛玩品供養のご報告

5月8日は月遅れの花まつり(お釈迦様の誕生日)。当寺でもお祝いの催しを行いました。

まずは花御堂を設け、参拝者に灌仏をしていただきました。今月の半ばすぎまで、位牌堂に安置させていただきます。

これは前日の準備風景。一応、息子もお手伝いをしています。ただ、写真を撮ったタイミングが、飽きて両面テープの剥離紙で遊んでいただけでして。

当日はちゃんと灌仏しました。

これまでは甘茶を淹れてご接待をしていましたが、コロナ禍を踏まえて、今年はティーバックと茶の子の詰め合わせをお配りさせてもらいました。

午後3時からは、恒例となった「愛玩品供養」を行いました。


元々は、近所の書道教室で使い古された筆や鉛筆の供養をしていましたが、その後、受け付ける品の種類を増やした結果、毎年思いのほか人形のお持ち込みが多くなって、今ではあたかも「人形供養」の様相です。

人形は節句の記念でもあり、直接肌に抱いて愛着を注ぐものでもあり、また「人の似姿」でもあります。

単なる「品物」以上に、思いや念が宿りやすいのでしょう。「なかなか捨てる踏ん切りがつかない」ところに、「愛玩品供養」の持ち込まれることで、施主の方も安心をされるようです。

もう何年か、人形の持ち込みが続いているので、今年は少ないかな?とも思っていましたが、どこの檀信徒宅にもまだまだ人形がいるようで、特に今年は、去年まではなかったコケシが多く持ち込まれました。

愛玩品供養で、なぜかスピードスケートのスタートのような態勢になる息子。何と競争するつもりなのでしょうか。撥遣した人形の魂でも追いかけるのか?


コロナ禍になってより明確になりましたが、お寺にとって大勢の参拝客を集める儀式や祭事のような「マス・コミュニケーション」も大切ですが、より少ない需要でもそれに応える「サービス」を供する「パーソナル・コミュニケーション」も、同じくらい大切なことだと思います。

当寺の愛玩品供養も、その「パーソナル・コミュニケーション」の一環だと捕まえています。(住職 記)


宗淵寺/願興寺

島根県松江市にある曹洞宗寺院・臥龍山宗淵寺と、境内に奉祀されている出雲観音霊場第二十三番札所・新美山願興寺からのお知らせや山内行事の報告、さらに住職や寺族、檀信徒の日暮らし、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつづっています。

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